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Tokyo Research Laboratory, Japan
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直交格子を使用した3次元任意形状物体まわりの流体シミュレーション / Computation of the flow field around arbitrary three-dimensional body geometry using Cartesian grid.

An example of pressure contour using Cartesian grid.
An example of pressure contour using the proposed method.

一般に、流体のシミュレーションにおいては、シミュレーション自身の実行時間よりも、物体周りの格子の生成に時間がかかると言われてきました。特に構造格子を変形させて3次元の物体を包むテクニックは、芸術の領域といっても過言ではないほどで、流体のシミュレーションが「流体の専門家」から「一般のユーザーエンジニア」になかなか移管されない原因となっていました。非構造格子を使えば、格子生成の自由度は高まり、3次元物体であっても格子の自動生成はある程度可能になってくるので、市販のシミュレーションパッケージでは、ほとんどが非構造格子を使ったものになっています。しかしながら、非構造格子では構造格子が持つ精度と速度が犠牲になります。また、生物のように物体が変形するような問題を解く場合には、毎時間ステップにおいて変形した物体周りの格子を生成しなければならないので、非構造格子といえど、格子生成の時間がボトルネックになってしまいます。
そこで、我々が取り組んだ方法は、計算格子は物体の存在を無視した単純な直交格子を使用し、格子間を横切る物体の境界を上手に計算に取り入れてやろうという方法です。これにより、物体がどんなに変形しても、格子間隔以下に薄くならない限り、そのまま計算を継続することができます。格子生成の時間がゼロになるだけでなく、格子が直交していることと構造化されていることで精度と速度が有利となります。
このような直交格子を使った研究は他にも見られましたが、アルゴリズムの単純さと安定性、そして物体境界付近での圧力分布の美しさにおいて、我々の方法は優れていたと自負しています。具体的には、

  • 格子点近くに物体境界が現れた時の安定性の問題を仮想中点を使用した準2次精度スキームで解決した。
  • 物体内部に仮想の圧力点を設け、最小2乗法により周囲格子点と最も良く圧力境界条件を満たす圧力値を算出する方法を定式化した。

この2点が Break Through でした。


Journal Paper


  • Osamu Ichikawa and Kozo Fujii, "Computation of the flow field around arbitrary three-dimensional body geometry using Cartesian grid," Transactions of the Japan Society of Mechanical Engineers. B, Vol.68 No.669, pp.1329-1336, 2002 (in Japanese).
    (市川, 藤井, "直交格子を使用した3次元任意形状物体まわりの流体シミュレーション", 日本機械学会論文集 B-68 No.669(5) pp.1329-1336, 2002 )

Domestic Conference


  • Osamu Ichikawa and Kozo Fujii,"Computation of the Flow Field around Arbitrary Three-Dimensional Body Geometry using Cartesian grid.",,Proceedings of 14th Computational Fluid Dynamics Symposium,2000,(in Japanese).
    (市川, 藤井, "直交格子を使用した3次元の任意形状物体まわりの流体シミュレーション", 第14回数値流体力学シンポジウム, 2000 )
  • Osamu Ichikawa,"Computation of the flow field with moving boundary by using Cartesian grid.",Proceedings of 15th Computational Fluid Dynamics Symposium,2001,(in Japanese).
    (市川, "境界位置を取り込む直交格子差分法による3次元移動境界問題の計算", 第15回数値流体力学シンポジウム, 2001 )

泳ぐ魚のシミュレーション / Numerical simulation of a flow field around a swimming fish.


Grid for the computation.
計算格子と物体変形 / Fixed Cartesian grid for the flow field computation around the moving body.

Pressure distribution around the tail.
尾部圧力分布 / Pressure distribution around the tail.

Vertical vortex
縦渦等値面 (正値:赤, 負値:青) / Vertical vortex (Positive:Red, Negative:Blue)

Pressure contour (Top view)
胴体側面圧力分布 / Pressure contour (Top view)

Vorticity (Top view)
胴体側面渦度分布 / Vorticity (Top view)

チャネル型ヒートシンクの最適設計 / Optimum design for the channel-flow-type heat sink.

省スペース デスクトップPCであるIBM NetVista A40 (6881) は、CPUの空冷のために下図のようなチャネル型ヒートシンクを採用していました。ファンによって取り込まれた空気は流れと平行に並べられたフィンの間を流れ、その際にフィンを冷却します。ここで、ヒートシンクの外形を固定して考えると、最も良くフィンを冷却するであろうフィン間隔(a)とフィン厚さ(b)を考えます。フィンの間隔を狭めればフィンの枚数が増え放熱面積は増大しますが、狭めすぎると流路の抵抗は増え流速が落ちるために結果として放熱効果が低下することも考えられます。フィンの厚さを増大させればフィンの先端まで良く熱を伝導させることができ、放熱量が増大させることが期待されますが、その分、流路が狭くなったりフィンの枚数が減ってしまえば逆効果となります。
ここでの研究では、従来のようにシミュレーションに頼るのではなく、チャネル型ヒートシンクの流速と放熱量を与える式をファン特性を考慮して解析的に導出し、それを利用した最適設計法を提案しました。


チャネル型ヒートシンク

社内論文


  • 市川, 豊郷,「チャネル型ヒートシンクの最適設計法」大和事業所後期論文大会 (入選), 2000